『わが星』感想―ユーモア,滅び,資本主義

『わが星』感想―ユーモア,滅び,資本主義16000字 25〜30分https://note.mu/donkeys__ears/n/n7192e771b266

劇団高校四年生 『天使は瞳を閉じて』感想

劇団高校四年生 『天使は瞳を閉じて』感想 https://note.mu/donkeys__ears/n/nd64d1befd150於 駒場小空間 6/4〜6/6 約6300字 10〜15分

マージナリアによせて

●1 DEFINE YOUR DISCIPLINE※自分の専門とする学問を定義せよ、というお題。何か面白くしよう、と思うと200字という制限ではとても無理で、ついつい「文化人類学」を3つも書いてしまった。お気に入りは一つ目。▼文化人類学 ・人類学者は、そう、探偵に近…

卒業、結界、新しい詩

「どうなってるんだ!どうしてここに、『虚無』が入り込んでいる?」 そうだ、ここは安全なはずだった。僕は途方もない時間をかけて、ここに結界を張ってきたんだ。笑顔と平穏で織り上げたバリアーを。喫茶店なんだ。コーヒーや紅茶の香りで、苛々した気持ち…

劇団工『夢見草』感想

「この郵便局には毎日色々なものが訪れる 手紙が、荷物が、親愛が、羨望が、恋情が、嫉妬が、過去が、春が、時には、…夢が」 (劇団工 ホームページより)あらすじ 小さな町の郵便局に、今日も多くの人が訪れる。いつも見守ってくれているような、優しい局長…

田田口(劇団) 『BQ38』 感想

あらすじ 「あなたはBQ38です。幸せにはなれません」 文芸部で小説を書いている青年、那由多は、大学の授業で突然そう告げられる。最新の脳科学は、人間が「幸せ」になれるかどうかを数値で判断することができるようになった。 脳の数値だけではなく、社会の…

『小さき声のカノン』感想

予告編 「よじれた現実のただ中で子どもたちを心底守ろうとする母なるものの存在に私は未来をかけたい。原発事故後の世界を生きる母たちのしなやかさ、強さ、その揺らぎや弱さまで含めて、映画から感じていただきたいと願っています」 ―http://kamanaka.com/…

アミャージング・グレイス

「シュレディンガーの猫箱ってどんな話?」 「あるところにシュレディンガーという残忍な男がいました。彼は"科学的実験"と称して、毎晩罪のない猫を箱に入れて毒殺していたのです。夜になると、実験室のケージの中、今日は自分が殺されるのではないか、そう…

東京レインボー・プライド2014

・先週末、レインボー・プライドのイベントに参加してました。http://www.tokyorainbowpride.com/web/●ブース ・代々木公園のブースでは、様々なブースがあった。同性結婚のウェディングプランナー(ブースには袈裟を着たお坊さんの姿があった)、LGBTをモチ…

アメリカン・ポップ・アート展 感想

唐突だが、『西の魔女が死んだ』という小説の中で、主人公の女の子が、父親にこう聞くシーンがあったと思う。「死んだらどこへ行くの?」「きっと、完全な無だよ。存在も魂も何も残らない」彼女はその後で、西の魔女こと彼女の祖母の言う生まれ変わり、死後…

ジーククローネ発売記念交流会 レビュー

GREEから発売されたばかりのトレーディング・カードゲーム、『ジーククローネ』の発売記念交流会@秋葉原に行ってきました。 カラオケパセラのパーティルーム……ってこんな風になってるんだ、と感心。座り心地の良い椅子と広いテーブルは、カードショップには…

二騎の会 『雨の街』 感想

劇の感想です。ツイッターベースなのでやや読みにくいでしょうか?ご容赦を。 土日までやってるようなので、興味を持たれた方はぜひ。 http://www.komaba-agora.com/line_up/2013/05/nikinokai/ ★ ★ ★ ★ ★ ■二騎の会『雨の街』@こまばアゴラ劇場を観劇して…

call/recall 感想

先々週の舞台『call/recall』について、もう内容がかなり遠くなってしまったけれど感想を。 以前感想として「気分の悪くなる舞台」ということをつぶやいたけれど、これはちょっと複雑な話で、以前よりいくつかの劇で考えていたことが今回にも当てはまった。 …

岡田淳さん講演会レポート

児童文学作家の岡田淳さんの講演会に行ってきました。非常に有名な方なんだけど、海外のファンタジーばかり読み漁っていた僕は、岡田さんの作品はほとんど未読で、かろうじて「二分間の冒険」だけ読んだかもなー、という程度。それでも、非常に得るところの…

東京大学E.S.S. ドラマセクション 「マクベス」 感想

パンフレットの最初に書かれた文字『「演劇」は「エンターテインメント」です』を呼んで早速不安にさせられる。シェイクスピア演劇にまつわる「伝統」そこからくる「シリアス」なイメージに対しての発言だろうと思う。 シェイクスピアの時代には、確かに彼の…

笠井叡×麿赤兒 ハヤサスラヒメ 速佐須良姫 感想

■序章〜第一楽章 ・全くの沈黙の中で、舞台に一筋の光の道が描かれ、笠井と麿の二人がすれ違う/触れ違う。 ・コンテンポラリー・ダンスを見たのは多分3回目くらいだけど、笠井さんの動きは「舞踏」とも「コンテンポラリー」とも「オイリュトイミー」ともつ…

文化人類学―社会主義―宗教学―科学―哲学―表象文化論―教育学

◆1◆ 毎週月曜日には素晴らしい授業が集中していて、知的刺激が半端じゃないが、特に今日の人類学の授業は凄かったので少しまとめておこうと思います。途中、この授業と他の学問分野がどれくらい連結したのかを数えつつ…… 先日の社会学で、「人類学の民族誌…

劇団アシイルカ 『403 Forbidden』

あらすじ 三人の男女が部屋の中に閉じ込められている。拉致された理由に心当たりもなく戸惑っていると、一人の女が現れ、「この中の一人が10年前、イルカちゃんを殺しました。その証言をして下さい」と告げ、ルールを説明する。しかし彼女が呼ぶと「殺され…

劇団工 「RAIL IN THE MIRROR」

あらすじ アリスが気がつくと、そこは森だった。次々に現れる姉妹や友人たちは、『不思議の国のアリス』の登場人物の名を名乗るが、どこか現実とは様子が違う。この世界が「夢」であると考えたアリス。しかし彼らは不思議なルールを定めていた。「アリスは幸…

8月の読書メーター

8月の読書メーター読んだ本の数:46冊読んだページ数:12205ページナイス数:0ナイスはじめての構造主義 (講談社現代新書)読了日:08月31日 著者:橋爪 大三郎寝ながら学べる構造主義 (文春新書)読了日:08月31日 著者:内田 樹エンデの遺言―「根源からお金…

『文化人類学入門』まとめ

書籍『文化人類学入門』を元にまとめた見取り図と感想など。 →http://twitpic.com/ag7nyo/full まずは1画像にまとめた「これだけで文化人類学の大枠が分かる!見取り図」……というなんともうさんくさいしろものをどうぞ。PDFバージョン: http://www.scribd.…

劇団ハーベイ・スランフェンバーガーのみる夢 海のプチ公演 「竜送りの夜に」

冒頭、「……というところからこの話は始まるんですけど」 出演者が客に向かって物語を語る、という形式に関しては、チェルフィッチュがオリジナルということはないのだろうけど、このフレーズを言われると「真似」にしか聞こえなくなってしまう。とはいえ、「…

屋根裏展望台『反復する三角形』

○あらすじ:祖母・母・娘の日常と、いくつかの出来事が語られる。断片的なシーンは、繰り返され、組み替えられ、また話が付け加わるときがある。まるで音楽がAメローBメローAメロ―サビ……というように展開していくようでもある。食卓を囲み肉じゃがを食べ…

芸術ゼミ第九回 芸術と教育 芸術と経済

1:経済 芸術分野に公共投資をする意味●ビデオ ・限界効用逓減の法則:レモネード ・芸術は→むしろ二回目、三回目の方が良くなる →限界効用逓減が当てはまらない財 ・フランスの持っているイメージから受ける恩恵。 ・文化事業によって消費が促される、とい…

芸術ゼミ第八回「ファッション」

●[佇まいの獲得]・まとひの呪力―呪具としての衣服 ・呪具 妖刀村正→服にもそれがあるのに、知らずに服に着られてしまっている。 ・佇まいの獲得のために。 佇まい → オーラ ・衣服 → ①布 ②服 ③衣 使用者の態度によって変わる。 ・共同性=共同認識①布=「被…

劇工舎プリズム「からっぽの帝国」感想

あらすじ:ペコー星はメーデ人との戦争に敗北した後、半植民地化し、現在では独立の気運が高まっている。ペコー人の政治団体がテロ、暴力路線に向かう中、ペコー大学での学生運動も激化に向かっていた。リーダー格のシンジョウの演説に引かれたムラタがグル…

劇団綺畸 「あの日踊りだした田中」感想

あらすじ:既に滅びを迎えた世界。辺境の砂漠地帯で、人々は鉱山から、過去の遺物を発掘して暮らしている。ある日、東京に出て新聞記者になったミズキが町へと帰ってくる。旧友の一人であるノブオがおかしくなり、踊り続けている姿を見たとき、ミズキは自分…

まれびとハウス:美術教育ドキュメンタリー鑑賞会 + ディスカッション

次回の東大芸術ゼミで発表して下さる @0bo5 さんのお誘いで参加させていただきました。 まずはまれびとハウスの素敵なイベントルームに感動。 (「こんなんあったら毎日芸術ゼミじゃないですか〜」と後に言われる。死ぬわ!)● 参加者10人ほどの自己紹介の…

芸術ゼミ「演劇」回 ノート

①チェルフィッチュ 「フリータイム」の冒頭を見て感想1 ・ビデオと観客で感じ方がぜんぜん異なるだろう。 ・さまざまなものが「ずれている」と感じている。舞台、言葉、しぐさ。感想2 ・ほかのジャンルと比べたときに「さっぱりわからない性」が高いように…

東大芸術ゼミ「芸術とテクノロジー」回ノート

●七度文庫(自動官能小説作成装置) Q:偶然性? A:要素×要素×要素…の組み合わせで作っている。 →シュルレアリスム:「優美なる屍骸」は完全な偶然だが →文章の傾向を予測、自然になるように工夫がある。 →人間が自動的に頭の中で修正することを期待 →かん…